朝起きれないのが怠けじゃなかった|起きたいのに起きられない20代の体と心の話

朝、布団から手だけ出して目覚ましを止めようとする女性
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アラームを5個かけても起きられない朝

目覚ましを5個セットした。5分おきに鳴るようにした。それでも起きられない。気づいたら全部止めていて、記憶すらない。やっと目を開けたら、もう間に合わない時間。また遅刻。また自己嫌悪。

朝起きれない自分を「怠けてるだけだ」と責めてきたかもしれない。親にも先生にも上司にも「だらしない」と言われてきたかもしれない。でも、ちょっと待ってほしい。

厚生労働省の調査によると、日本人の20代の約4割が睡眠に何らかの問題を抱えている。さらに国際的な睡眠研究では、10代後半〜20代前半は体内時計が生物学的に夜型にシフトする時期であることがわかっている。つまり、この年齢で朝起きれないのは、怠けではなく体の仕組みとして自然なことでもある。

今日は「朝起きれない」の正体を、精神論ではなく体と心の両面から整理していく。

「起きたいのに起きられない」は意志の問題じゃない

まず知ってほしいのは、朝起きれないにはいくつかの医学的な原因があるということだ。

一つは「睡眠相後退症候群」。体内時計が後ろにずれてしまい、深夜にならないと眠くならず、朝になっても体が起きるモードに入らない状態。これは気合いでどうにかなるものではなく、光の浴び方や生活リズムの調整が必要になる。

もう一つは「起立性調節障害」。自律神経の乱れが原因で、朝になると血圧がうまく上がらず、体が動かない。10代に特に多く、不登校の原因の3〜4割がこれだと言われている。本人は起きたいのに体が言うことを聞かない。「怠けている」と見えるのは外側からの話で、本人の中では毎朝が戦いだ。

そしてもう一つ見落とされがちなのが、メンタルの影響。強いストレスや不安を抱えていると、睡眠の質が激しく落ちる。寝ているはずなのに脳が休めていない。結果、朝起きれないどころか、起きた瞬間から疲れている。

朝起きれない自分を責める前に、まず「これは意志の問題じゃないかもしれない」という可能性を持つこと。それだけで、自分への責め方が少し変わる。

夜型の脳は「壊れている」のではなく「ずれている」だけ

もう一つ大事なことがある。夜型の人間は、朝型の人間と比べて能力が劣っているわけじゃないということだ。

オックスフォード大学の研究によると、人間の体内時計のタイプ(クロノタイプ)は遺伝的にある程度決まっている。朝型か夜型かは、努力ではなく体質に大きく左右される。

社会が朝型を基準に設計されているだけで、夜型の脳は壊れているわけじゃない。ただ社会の時間割と自分の体内時計がずれているだけだ。

500人以上の成功者を20年間にわたって調査した研究でも、全員が早起きだったわけではない。成功者に共通していたのは「朝早く起きること」ではなく「自分が最も集中できる時間帯を知り、そこに重要な作業を集中させていた」ことだった。

「計画のない目標は、ただの願い事にすぎない」

「早起き=偉い」という思い込みに振り回される必要はない。自分の体が動く時間を知ることの方がよっぽど大事だ。

深夜にスマホの光に照らされながら眠れない女性

朝起きれない自分と付き合うための3つの第一歩

いきなり早起きを目指さなくていい。まずは「朝起きれない」を少しだけマシにするための、ハードルの低い第一歩を3つ伝える。

① 起きる時間ではなく「光を浴びる時間」を決める

体内時計をリセットする最強のスイッチは太陽の光だ。起き上がれなくてもいい。カーテンだけ開ける。それだけで網膜に光が入り、体内時計のリセット信号が送られる。朝の光を15分浴びるだけで、体内時計は少しずつ前にずれていく。まず「カーテンを開ける」だけを習慣にする。起き上がるのはそのあとでいい。

② 寝る時間ではなく「スマホを置く時間」を決める

朝起きれない人の多くは、夜のスマホが原因だ。画面のブルーライトがメラトニン(睡眠ホルモン)の分泌を抑え、脳が「まだ昼だ」と誤認する。寝る1時間前にスマホを手の届かない場所に置く。充電器をベッドから離れた場所に移すだけでもいい。

③ 「つらすぎる朝」が続くなら、一度病院に行く

毎朝がどうしてもつらい、何をやっても起きられない状態が2週間以上続いているなら、一度医療機関を受診してほしい。睡眠外来、心療内科、かかりつけの内科でもいい。「朝起きれないんです」は立派な受診理由だ。恥ずかしいことでも大げさなことでもない。

500人以上の成功者研究でも、自分の不調を早い段階で専門家に相談できた人ほど、回復と成長のスピードが速かったという結果が出ている。

「決断力のない者は、どんなに優れた能力があっても、それを活かすことができない」

病院に行くという決断も、立派な「自分のための行動」だ。

起きられない自分を、もう責めなくていい

朝起きれない自分はダメな人間じゃない。体の仕組みがそうなっているだけかもしれないし、心が限界を出しているサインかもしれない。どちらにしても、「怠けている」で片付けていい話じゃない。

カーテンを開けるだけでいい。スマホを遠くに置くだけでいい。つらかったら病院に行っていい。全部、小さな一歩だ。でもその一歩が、毎朝の地獄を少しずつ変えていく。

もし今、毎朝がつらくて自分を責め続けているなら、同じように朝と闘ってきた人たちがいる場所を知っておいてもいいかもしれない。桜花ライフアカデミーには、生活リズムの立て直しに取り組みながら、自分のペースで前に進んでいる仲間がいる。完璧な朝じゃなくていい。まず、今日のカーテンから。

朝カーテンを開けて光を浴びる若い女性
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